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NEWSお知らせ

2017年8月1日

オフィス移転のお知らせ

2017年8月1日。
例年以上に暑い夏の日、
創業20年を迎えた私達は、
新しいオフィスに引っ越しました。
慣れ親しんだ紀尾井町から離れることなく、隣の小さなビルの最上階。

「デザインで、経営とユーザーのインサイトを繫ごう!」
「デザインと経営は一体であるべき!」
といった創業当時の私達の小さな想いは、今や世界中で浸透しつつあります。
デザイン思考やメソッド等の手法の是非ではなく、何のためにそれをなすのか、
なぜそれをやるのか~という問いこそが大切であると~誰もが気が付き始めています。

今、1997年の創業当時を振り返れば、経験不足だった私や創業当時の若いメンバーに、
仕事の機会をくださったお客様は、恐らくそれに気が付き、
今でいうイノベーションを求めて挑戦していた方々だったと思います。
そしてそのお客様に刺激され育てられ、ここまで来ることが出来ました。
ありがとうございます。

今日もトリニティのチームは、当時と同じマインドやパワーを持ったお客様の想いや熱意に支えられ、
毎日模索しつつも、成長させて頂いています。

この夏、新しいオフィスで気持ちを新たにして
トリニティも次の一歩を踏み出します。

トリニティ(株) 代表取締役社長
湯浅 保有美

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2017年7月24日

TOPICS”夜会” リポート

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先日、弊社主催の“TOPICS2017 夜会”が開催されたので、その模様をお伝えします。

“TOPICS”とは、日本の約10社の異業種デザイン部門が集まり、日々研鑽する勉強会で、来年には記念すべき10年目を迎えるトリニティを代表するプログラムの一つです。

今年に入ってから二回目の開催となった、6月の回のテーマは、
知覚《嗅覚》× デザイン。

会場となったのは3331 Arts Chiyodaという廃校をリノベーションした複合施設。
アートやデザインの展示スペース、カフェ、レストラン、ショップそしてコミュニティスペース等で構成される共創には絶好の場、今回は入口左手のコミュニティスペースでの実施となりました。窓が大きくて開放的で、幅広い用途で利用できる空間です。
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知覚 | Perception

デザインにおいて欠かすこのできないキーワードになると思います。
センサー開発やAI、自動運転、IoT等々の最新のテクノロジーは人間の知覚をもとにしたデータの集積、分析が必要不可欠。
また黄金比、アフォーダンスやCMFなどデザインは常に知覚を具現化する行為と言えるからです。

今回、私たちはSony 新規事業創出部の藤田修二氏をゲストスピーカーとしてお招きし、トークセッションとグループディスカッションにも参加していただきました。
藤田氏といえばパーソナルアロマディフューザーAROMASTICの開発者として、ご存知の方も多いと思います。トークセッションではAROMASTICのコンセプトが生まれるまでの経緯や嗅覚のしくみについて等々、お話しいただきました。参加者の方々は興味深く藤田氏のお話を聞いている様子で、トークセッション終盤の質問コーナーでは質問者が後を絶たないほど。
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グループディスカッションでは、他業種のデザイナーによるオープンなディスカッションが行われ、会場は終始にぎやかで、真剣に語る声や笑い声が飛び交っていました。また、藤田氏からはAROMASTICの実機をご持参いただき、参加者のアイデアデベロップメントに大いに役立ちました。
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参加者の方々にはこのアイデア共創の場より得たインスピレーションを活かしつつ、日々の生活のなかにも知覚についてのインサイトを持っていただければと思います。

ちなみに私個人は、旅と知覚はとても相性がいいのではと思います。
外国のマーケットの色彩やローカルフードのにおい、異なる言語と異なる騒音、うまいのかまずいのか微妙なお菓子の味、構造物の質感、光の射し方、温度・湿度等々。
今とは異なる環境下に行くと知覚をフルに使うことになるのですごく楽しいんだと思います。
戻って時間が経つと、あの感覚が欲しくて、またどこかに行きたいなと。

ひょっとしたら日常からの逃避は新たな知覚を欲しているとういことかもしれません。意外なことにそこで得た感覚を割とはっきりと記憶している。そういったインスピレーションたちが日々の創造の糧になるのではと思います。
(文責:小林)

2017年7月12日

シリコンバレー“Google plex ”視察に見る“働き方の理想と現実”

前回の記事に続き、”視察に見る“働き方の理想と現実”を紹介したいと思う。

Googleでは、働く時間の長短は評価にまったく考慮されず、
いかに自身の携わっているプロジェクトにプラスの影響を与えられたかが評価指標の中心となっている。
したがって、勤務時間中であろうが、仕事の効率や自分のパフォーマンスを上げるためなら、
いつどこで何をしていても構わないというのが、Googleの社員全員に根差す思想なのである。
9時から18時が規定の働く時間となってはいるものの、コアタイムという考え方でもなく、
7時、8時から働くこともあれば、そうでないこともあり、8時間毎日働くということもない。
とはいえ、様々な人と関わり仕事するので、WEB会議なども多用されている。
中にはGoogleが提供する移動用バスの中でもPCやスマホでWEB会議を始める人もいるそうだ。

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またここでの働く姿勢として、上司から何か指示をするということはほとんど無いそうである。
何をすればチーム、あるいはプロジェクトに貢献できるかを個人が考え動く。
Googleの企業理念としてトップダウンではなく、ボトムアップでなければ、
革新的な創造は生み出されない、という考えが基本にある。
これもこのような働く姿勢に反映されているのであろう。

そしてマネージメント層は、自身の管理する人をパフォーマンスの観点で評価しなければならない。
評価はその結果がプロジェクトにプラスであったか、どのくらい貢献できたかで計られる。
もちろんマネージャーそれぞれによって視点や計り方にばらつきがでるので、
評価委員会が設置されており、常に監査され公平に評価できるシステムになっている。
この評価基準については本もでているので、そちらを読んでいただければと思うが、
GoogleからFacebookやTwittterなどさまざまなIT企業に出ていく人も多く、
Googleのこの人事制度は部分的にいろいろな企業に広がっているようである。

人事制度の話から次の話題に移るが、Google plexには毎週200人くらいの人が新しく入ってくる。
その新人向け研修プログラムが用意されており、必ず月曜日に入り、木曜日に卒業する研修をうける。
その卒業時には頭にプロペラがついたレインボーのキャップをかぶり、
卒業を祝福されるというのが、笑えるバカバカしい習わしであると言っていた。
毎週200人入ってきても、同じくらい辞めていく人もいるとの事で、総数は常に20,000人くらいに
均衡が保たれているそうである。

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つまり、これだけ理想的な環境、正当な評価制度が整っていても、
その自由を与えられている状況の維持には、
パフォーマンスを上げ続けなければならないという責任が大きくのしかかっているのである。
だからこそ人がどんどん入れ替わるのであろう。
ただしそれは人を歯車として使い捨てるという考え方ではない。
自由と責任のトレードオフの中で、
やりがいと生きがいを満たしながらハイパフォーマンスを発揮するという、働き方の理想的な姿がある。

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もう一つここシリコンバレーで働くことについて、話しておこう。
ここで生活し、働くという事の課題は、生活費の異常な高騰である。
シリコンバレー周辺、サンフランシスコ市内に住み、働くことは容易ではない。
家賃は跳ね上がり、たとえばフェニックスとシリコンバレーとでは、
同じ間取り、同じ広さの家でも20倍もの違いがあるらしい。
かたや800万円くらいの家が、同条件で1.6億円くらいするという。
そして、なんとシリコンバレーに住んでいる人は円換算で年収1200万円以下だと生活補助がでるらしい。
1200万というとそこそこ稼いでいる方と思うが、それでも生活できる水準ではないようだ。
多くの人は独身時代は比較的安いサンフランシスコ郊外に住み、子供ができたくらいで、シリコンバレー周辺に
引っ越す人が多い。これはシリコンバレー周辺の教育水準、学校の水準が高いからとのこと。
しかしそのプレッシャーは凄く、子供だけではなく、親にもプレッシャーが重くのしかかる。
プレッシャーに耐えきれず自殺する人の数も増えているようである。
そのような弊害もここにはあるようだ。

シリコンバレーの生活のリアルを垣間見るには、海外ドラマの『シリコンバレー』(日本ではHuluで配信中)が、
とてもよく描いており、“シリコンアバレーあるある”がたくさんすぎて、直視できない人も多数との事。
私もまだ見たことがないので、シリコンバレーの住民にそう言わしめるドラマは是非見てみたいと思った。

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最後に観光客もGoogle Plexには結構来ており、家族が案内している姿も多く見かけた。
グローバル企業でこのように恵まれた環境を家族に見せられるという、
社員にとってここで働くことの誇りを家族と共有できるというのが、素晴らしい企業だなぁと感じた。

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日本でも今、政府主導で「働き方改革」が進められている。
テレワークの推進や女性パワーの活用、残業の削減など、
どれももっともであるかもしれないが、本質ではないような気がする。
各企業が力を最大限発揮するには、やはり社員の力を最大化する他ない。
その中で企業とそこで働く人の関係性を考え、お互いが妥協ではなく、
お互いを信頼し、ともにHAPPYとなる関係作りが大切だと今回のGoogle視察を通し感じた。

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(文責&写真:兵頭)

2017年6月14日

シリコンバレー“Google Plex ”に潜入

私は5月アメリカ西海岸で実施のプロジェクトのため、2週間渡米していた。
その最中でシリコンバレーの“Google”本社に行き、知人にGoogleの働き方を
インタビューする機会を得たので、その時のお話をしようと思う。

Googleの働き方、本社の様子などは様々なところで書かれてはいるが、
私が今回見聞きしたことを改めてまとめたいと思う。

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言わずと知れたグローバルIT企業Googleであるが、その始まりは1998年スタンフォード大学の
2人の学生、ラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンによって彼らの在学中に創業された。
彼ら2人を始め、Googleには有名なタレントが何人もいるが、
ここGoogle Plexでは普通に歩いていたりと身近な存在のようである。
もちろんセルゲイ氏が進めるGoogleXの活動などは、ほとんどの人が知る由もないというのは、事実のようだ。

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ここGoogle Plexには約20,000人の社員が常時いる。
多国籍の人々が集まり、アメリカ市場だけではなく、常にグローバル市場を見据え、サービスを創造している。
そして、その20,000人が如何にパフォーマンスを上げられるか、そのために企業ができることを最大限に提供しているのが、Googleという企業のあり方なのである。

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約40ものビルが敷地内にあり、それぞれのチームがチームごとに配置されている。
だいたい3~4階建の低いビルばかりである。
そしてその一つ一つに食事を提供するレストランが設置されている。
これは仕事中いつでも食事を取ることができ、社員の健康と働く時間の確保を効率よくするためである。
もちろん他のビルのレストランに行って食べる事も出来、それぞれのビルで提供するメニューが違う。
あるビルではハンバーガー、あるビルではメキシカン、あるビルではラーメンなども提供されている。
気分に合わせて社員は食べたいものがあるところを回っているようだ。
ちなみに話を聞いた知人は、以前日本にいたこともあるイギリス人デザイナーなのだが、
ここのラーメンはまずいと言っていた。
お昼時には生演奏のバンドが来て、中庭で演奏をしていたりと、とてもリラックスできる環境であった。

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またカフェもいろいろな場所にあり、そこで仕事するのも、コーヒーを飲むのも、
自分で飲み物を入れたりするのも自由にできるようになっている。
こちらも無料である。

Macユーザーが多数いたのも、当たり前なのだが新鮮な発見であった。
フィットネスジム、ボーリング場など、いつでも利用することができる。実際、時間に関係なく利用されている。フィットネスジムでは様々なプログラムも用意されており、ヨガやボクササイズなどもあるそうだ。

次回は、“Google Plex ”視察に見る“働き方の理想と現実”を紹介したいと思う。

(文責&写真:兵頭)

2017年5月29日

CES ×TRINITY 出張セミナーのご案内 ~最新テクノロジーから読み解く次世代の価値観・ライフスタイル~

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近年注目を集めるCESの大規模な展示内容から、最新テクノロジーのその先にある次世代の価値観・ライフスタイルをトリニティならではの視点で考察。
製品開発の実務に役立つ内容です。
<特徴>

1. 膨大な展示を横断的・俯瞰的に網羅して取り上げ、個々の展示やトピックの紹介にとどまらず、テクノロジーの先に見える“新たな価値観・ライフスタイル”を読み解き、提示。通常の視察業務だけでは掴むことが難しい、未来の予兆を確実に掴むことができます。

2. また、紙面は豊富なビジュアルで見所をわかりやすく解説。最新テクノロジーの動向と合わせて、製品開発の実務に活用できるレポートです。

3. レポートメンバーは3名のリサーチャーで構成。デザイントレンドに精通するメンバー、UI・UXのプロフェッショナルのメンバーに加えて、現地のテクノロジーリサーチャーへのインタビューも加えてレポーティング。

製品開発やデザインの現場では、来るべき未来における価値観・ライフスタイルの動向を予測することが欠かせませんが、その一方でテクノロジーへの精通なくして新たな時代を想像することは難しくなってきました。

毎年1月、ネバダ州ラスベガスで開催される国際家電見本市である、CES(Consumer Electronics Show)。
近年ではConsumer Electronics=家電という枠組みを超え、スマートホーム、モバイル、自動車(コネクテッドカー)、3Dプリンタ、ドローン、VR等、最新のテクノロジーによる様々なデバイスが展示されるようになっています。
このCESを、従来的な視点だけでなく網羅的な視点も加えてレポーティングすることで、既に現地を視察された方にも新たな気づきをプラス。
視察の総仕上げにこそご活用頂きたい、トリニティ・オリジナルのセミナーです。

<概要>
出張セミナー
(レポートのプレゼン+質疑応答、計1時間想定)

<主な内容>
1.TRINITY  Research Analysis
・開催概要
・トレンド情報
~トレンドを読み解くキーワード
2.CES 2017  Highlights
・カンファレンス
・自動車関連
・スマートホーム&家電
・ヘルスケア&ウェアラブル

納品物:レポート(製本1部、及びPDFファイルを収納したCD-R)
費用:30万円(交通費、消費税別途)
本セミナーのお問い合わせ先:トリニティ・エンパワーメント事務局
担当:岡村

お問い合わせフォームはこちらから
http://trinitydesign.jp/contact/general/
(CES出張セミナーの件、などとご記入ください)
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2017年5月29日

渋谷キャスト・オープニングイベント ~共創は新たなるステージへ~

_mg_9517re去る4/29日、渋谷で新たな商業施設がオープンした。その名も「渋谷キャスト(SHIBUYA CAST.)」オープン2日目のイベントに参加してきたので、ここに簡単に報告をしたいと思う。

大型連休の初日は温暖な快晴から一点、夕方にもなると気温もぐっと下がり、突風吹き荒れる中でのイベントとなった。

冒頭、国内・海外を問わずコワーキングスペースにおける草分け的存在であり、今回の渋谷キャスト誕生の中心的役割を担った、シェアオフィスco-lab運営の春蒔プロジェクト代表の田中氏の挨拶からイベントは始まった。
この渋谷キャストにも、co-lab SHIBUYA CAST.として入居している。

渋谷キャストは実に6年間の歳月をかけてできた、共創プロセスによる特殊な成り立ちによって誕生した商業施設であり、この日のイベントに登壇したクリエイター達は、いずれもその中核をなすメンバーであるということだった。

その面々には、ノイズアーキテクツ豊田氏やライゾマティクス齋藤氏をはじめ、かつてプロジェクトでご一緒してトリニティとも馴染みのある、錚々たる顔ぶれが並んでいた。

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ここで簡単に渋谷キャストの構成に触れておくと、住居・オフィス・商業店舗の3つで構成されたビルとなっている。まず上層階には80戸の賃貸住宅、その下がオフィス階、さらにその下にコワーキングスペースのco-lab 渋谷キャストが入居、そしてその他商業店舗が入るという構成だ。

渋谷キャストの特筆すべき点としては、施設デザインをはじめビルの成り立ち全般に渡り、共創プロセスによる“集合知”を用いた、ということだそうだ。

名称の由来にもなっている”キャスト”の意味は「配役」だが、このビルの建設に関わった多くの人たちやクリエイター、そして正面のキャットストリートを行き交う人々がこの空間で輝く登場人物となるように、という思いが込められているという。

また、“キャット”ストリートの入口に面していることもネーミングには含まれているそうだ。

この敷地には、元々都営住宅が立っていた。その再開発にあたり、東京都は70年定期借地のコンペを実施した。このコンペに際し、名乗りを挙げたのが東急不動産だった。今回の施設設計を従来とは異なるプロセスで進めたい、と考えた彼らがプロジェクトの最初期に声をかけたのが、前述のシェアオフィス、co-labを都内に多数展開する春蒔プロジェクト株式会社だった。既に各所のco-labにて“場”と“クリエイター”を繋いできた実績を持つ春蒔プロジェクトが参画したことで、“大型複合施設を共創でつくる”新たな試みは一気に加速することになる。これまでに彼らが培ってきたネットワークを駆使して、新しい時代の渋谷の街づくりに相応しいクリエイターたちが続々とキャスティングされていった。また、大手設計会社の日本設計もプロジェクトの中核に加わって、大型複合施設の開発としては前代未聞の特殊なプロジェクトチームが結成されていったという。

春蒔プロジェクトは、以降も入居するシェアオフィスのco-lab渋谷キャストだけに留まらず、施設全般の企画・運営として多彩な“キャスト”達の中心的役割を担うこととなった。

個性ある人々が集まり、コラボレーションによってこの場所を作って行きたいという思いのもと、皆で意見をまとめながらプロセスを進めていくその様子は、さながら“1本の映画のよう”だったという。これまでの大型建築はあるひとりの象徴的な建築家が作り上げるものだったが、今回は文字通り、様々な“キャスト”が参加して作りあげた。それも、この規模で実現できたことが大きいのだという。

これはデベロッパーや設計会社にとって、かなり特殊な体験だったという。

そんな思いから、今回のオープニングイベントも、大勢のキャストが集う映画の新作発表会をイメージしたという。登壇者の足元には、このために敷かれたレッドカーペットが垣間見えた。

渋谷キャストという空間が目指したものは、元々都営住宅であったというバックグラウンドも考慮して、多様な居住のあり方を実現することと、この場所を起点とした街づくり。大きな広場を設けて、新しいものに出会ったり、くつろいだりすることができる、歩いて楽しい街の基点となること。

そして創造性を刺激する、クリエイティブな空間であること。人が実際に集まってクリエイティブをできる場所、新しい気づきがある場所。コラボレーションを誘発し、新しいものを生み出していくという“共創の仕掛け”については、計画段階からかなり意識的にとりいれたということだ。

そのコンセプトの興味深さもさることながら、関わったクリエイター達の話も大変、面白かったのでここにさわりを紹介する。

当日のイベントには登壇されなかったが、CMFデザインには玉井美由紀氏が携わっている。

玉井氏も、かつてCMFという概念が国内で今ほど認知されていなかった時代に、トリニティのパートナーとして共にプロジェクトに携わって頂いた、旧知の関係だ。今回、建築にCMFの概念を導入し、「不揃いの調和」と題したデザインコードを導入した。キービジュアルのマテリアルボックスを作成し、CMFをボックスで提案。キーコンセプトとなるビジュアルをもとに建物をつくるというアプローチを行った。

結果、一見バラバラなようでいて、まとまりのあるものが作れたのでは、とのことだ。

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ファサードとランドスケープデザインを手掛けたのは、ノイズアーキテクツ豊田氏。

ファサードが動いてるような、変化を感じられる表現を目指したとのこと。渋谷の集う人々の、多様性ある雰囲気を出したいが、物理的にファサードを動かすことは無理、しかも構造上室外機がファサード側にあるという制約の中で、単純な構造の組み合わせを駆使して見る側が動的に動き回ることにより、異なる表情を見せる表現を実現したという。

B1Fの通路部のインスタレーション、及び照明の演出にはライゾマティクス齋藤氏、有國氏。単なるサイネージではない、この場だからこその恒久的な表現を実現できないか? ということで実現したのは、「建築×映像×音像」を目指した壁面サイネージによる作品で、a + xyzという意味が込められた“axyz”。

27台のスピーカーを設置。見る視点で像は変わり、常に変化し続ける三次元空間上の世界を映像と音で表現。すべてのスペース、ファサードがアーティストのキャンパスとして使われる、新しい公共空間での取り組みを目指した。

「そろそろ渋谷の人間が、業界を横断して打ち出していかないと東京が全部同じになりそうで」とライゾマティクス齋藤氏は語る。

_mg_9576株式会社prsmの藤代氏は、全80戸の賃貸住宅部分のうち、13階にあるシェアハウス「コレクティブハウス」に入居する住人代表として登壇。現在、藤代氏は渋谷、逗子、長野県の小布施と3拠点での“多拠点生活”を実践している。この13階コレクティブハウスでは、藤代氏と同じく多拠点生活を行う人たちが集い、ワンルームの部屋を入れ替わり4人で使うなどすることで、19世帯に実に40人が住むという特殊な状況になっているという。その結果、全住人をあわせて100拠点・100職種と呼べるほどの顔ぶれを実現。藤代氏はこのコレクティブハウスのコミュニティ運営の中心的役割を担い、コミュニティ自体も法人組織化するとのことだ。

このコレクティブハウスを手がけたのは成瀬猪熊設計事務所。空間的な特徴として、各戸にキッチンやユニットバスなどの水回りが全部揃っているにも関わらず、共用スペースにはキッチンを備えた「リビングダイニング」を設けた。従来の集合住宅における部屋の「内」と「外」、そして「共用スペース」の概念を覆す、かなり野心的な設計となっているという。

一種流行語化している“共創”という言葉の本質に違わず、設計プロセスから住人の“住まい方”に至るまで、その全てに共創的なプロセスが存在する、そのような空間がかつてこれほどの規模で、果たして存在したことがあっただろうか。

2020年の東京オリンピックを控え、さらなる変貌を遂げようとしている東京。そんな中、そのさらに一歩先を行く“2027年”の完成に向かって進化を続ける街、渋谷から、新しいプロセスによる、渋谷を愛する物たちの手による共創空間が出現したことは大変感慨深いものがある。共創の新しい時代の幕開けは、ここから始まるのかもしれない。
(文責:岡村)

渋谷キャスト(SHIBUYA CAST.)
http://shibuyacast.jp/

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2017年5月8日

2017年ミラノサローネ回想録「モノがあってこそ、この感動!」

先月、56回目となるミラノサローネが開催された。
私がミラノサローネに初めて視察に出かけたのが、20代半。
当時、家具国際見本市の会場はミラノ市内にあり、現在のペロー市の半分以下のスペース。

また、街中では、現在のような数々のイベントが展開されていたわけではなく、
インテリア関連のショップだけが新作コレクションを展示し、
上顧客や国内外からのビジネスクライアントをもてなしていた。
そのようなショップでは、朝から晩まで上等なワインが振る舞われ、
ふんだんなフルーツやスイーツ、そして簡単なケータリングまでを揃えて、
それを食しながらの商談の姿は、まだ仕事のキャリアが浅い私には大変に刺激的で、
ミラノのデザインソサエティに憧れを強くした。
それから早、30年。

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時の経過と共に、私達の価値観やビジネス環境は大きく変容し、
サローネも街中のフゥオリサローネもより活気を呈し、ダイナミックになった。
云うまでもなく、家具インテリアの業界のイベントというよりも、
サローネはすでに衣食住遊知移動など、
あらゆるインダストリーに於けるデザインの未来宣言の時空の場となっている。

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ミラノサローネの「視察の目線」は、いろいろあって、
勿論、弊社が日経BP社(日経デザイン誌)と共に重ねて実施している
「デザインCMFトレンドセミナー分析」などは、デザインのトレンドを見る~という
王道なる「視察目線」ではあるが、これに留まらず、
「デザインでブランディングをけん引」する事例を見て歩いたり、
「次の時代を担う、若手デザイナーにはどんな顔ぶれが揃っているか」などを探し求めたり、
視察の目線によって、サローネはいろいろ楽しめる。
サローネに集まってくるビジターの国籍から、その国の経済状況も伺い知ることも出来る。
現在は、中国からのビジターはすでに普通。インド、中東からのビジターが目につく。
数年前だと韓国、ロシアのビジターの増加が注目されていた。

さて、サローネを終えて早1か月。
沢山のコト・モノがおもちゃ箱のように詰め込まれたサローネは、その報道もひと段落した。

私がひとつ、今も忘れられないのが、創業1912年の高級家具メーカーで、
80年代からはランチアテーマはじめ車のシート表皮も手掛ける
ポルトローナ・フラウ社とトリノのカロッツェリアのピニファリーナ社のコラボ。

この情報を事前に知った時、この両社のコラボはそれぞれがビッグネームで、
なんの意外性もないので、視察を飛ばしても良いかな、、と思ったほど。
ところが、ついでに~と思って入った国際見本市会場でのポルトローナ社のブースで、
その期待は嬉しく裏切られた。

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コラボだけが別コーナーになっていて、
そこに佇んでいたのは、まるで車のシートが綺麗に切り取られたかのようなオフィスチェアだった。
その名もコックピット・チェア。

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丁寧になめしが施された上質な革、その色の表情。
ピニファリーナを誇示しない(?)小さ目のロゴの型押しの品格。
カーボンファイバーの座面のベースと革の「あわせ」の丹精なこと!
ステアリングホイールを活用したと思わせる包容力ある座り心地。
まちがいなく、オフィスチェアとして、アーロンチェアの次に来るものだ。

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この心の騒ぎに、早速翌日は、街中のポルトローナ社のショウルームに行ってみた。
そこでは、ショウルームの一番奥に、黒く光りを遮った部屋があり、その中に入ってみると
ただひとつ、真っ白い革のコックピックチェア。
その背座のところだけにプロジェクションマッピング。
デザイナーのスケッチから始まるその映像は、のちに椅子の構造を見せ、
そして背座の張地バリエーションを展開し、アート的な表現に移り変わっていく。
ほのかな革の匂い、しっとりとした革の風合い。心地よい音楽も流れていた。
昨日展示会場で見て、触ったモノとしての感動に、この映像が重なる。

これがただ、プロジェクションマッピングであったなら、ここまで心を奪われなかっただろう。
まず、椅子の完成度があって視覚、触覚、嗅覚、聴覚をゆさぶり、
プロジェクションマッピングにより椅子のもつ世界感が広がる。
五感を超えるイマジネーションの世界。
そのゾクゾク感は、言葉にならないほど。

ヒトの感覚は、現在は五感どころか細かく分類すると20余りあるそうだ。
このヒトの感覚を引き出して心を躍らせることこそ、まさにデザインの仕事。
戦略やメソッドも勿論重要な昨今だが、
心に届くモノを創る行為もまた、デザイナーならではのプロフェッションだ。

文責:
湯浅保有美(トリニティ デザインプロデューサー)

写真:
藤原亮子

2017年4月12日

<終了しました>6/15(木) 日経デザイン「ワールド・デザイントレンドセミナー」開催!最新CMFトレンドをお届けします!

_dsc3266-resizeトリニティでは毎年、日経BP社・日経デザイン誌と組んで「ワールド・デザイントレンドセミナー」を実施しておりますが、今年も6/15(木)にセミナー実施が決まりました。
今回のセミナーでは弊社の他、デザインジャーナリストの高橋美礼氏、株式会社夢職人代表取締役の辻陽平氏といった、多彩な登壇者がお目見えします。

同セミナーでは、弊社デザインリサーチャーの村田まゆみがミラノサローネをはじめとするインターナショナルな最新トレンド、そして何よりCMFに特化したレクチャーを展開します。
乞うご期待ください。

<実施概要>
日時:2017年6月15日(木) 14:00~17:30
会場:ソラシティカンファレンスセンター(東京・御茶ノ水)
〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台4丁目4-6 御茶ノ水ソラシティ
JR御茶ノ水駅徒歩1分、地下鉄新御茶ノ水駅直結
受講料:
トリニティ特価: 33,000円(税込)/一般価格 47,600円(税込)
※トリニティからのご紹介でお申し込み頂く場合に限り、特別価格でのご案内が可能です。
詳しくは弊社お問い合わせフォームよりお問い合わせください。
http://trinitydesign.jp/contact/general/

定員:100名(最小開催人員:50名)
※参加申込人数が最小開催人員に達しない場合は、開催を中止させていただくことがあります。
また、やむを得ず講師等が変更になる場合もございますので、あらかじめご了承ください。
主催:日経BP社・日経デザイン
●日経デザイン特別セミナーサイト
http://www.nikkeibp.co.jp/seminar/atcl/vs/nds_20170615/

<トリニティ・講演内容>
「ミラノサローネから分析する最先端のCMF(カラー・マテリアル・フィニッシュ)」
講師 村田まゆみ(トリニティ株式会社 リサーチャー・デザインプロデューサー)

本セッションでは、長年にわたりデザイントレンドを独自の手法で定点観測・分析しているトリニティ(株)が、ミラノサローネなどの展示会情報から最新のデザイントレンドとその経年変化を解説します。

<主な内容(予定)>
●TRINITY’S EYES
今年のミラノサローネの傾向や注目トピックをまとめてご紹介。

●最新のCMF(カラー・マテリアル・フィニッシュ)
毎年定点的にミラノサローネのリサーチを行っているトリニティだからこそわかる、2017年のトレンド傾向をカラー、マテリアル(仕上げ)のそれぞれの観点から、キーワード化するとともに詳細に解説。
前年からのトレンド傾向の変化もわかりやすく視覚化して説明します。

●トレンドクロスオーバー
家具からプロダクト、ファッション、インテリアまで領域を横断してみられるクロスオーバー・トレンドの最新事例をご紹介。

その他問い合わせ先:トリニティ・エンパワーメント事務局 担当:岡村まで
http://trinitydesign.jp/contact/general/

2017年4月12日

Salone 2017 現地速報

4月4日からはじまったミラノサローネは、会期が例年より約1週間早まり、
今年のこの1週間は晴天に恵まれ、過ごしやすい中開催された。

フィエラ本会場(国際家具見本市)もフォーリサローネ、サローネ見本市会場の外で行われている
インテリア家具メーカーやそれ以外の異業種企業も展示を行ういくつものエリアも、どちらも盛況で、
この時期のミラノは世界中からの多くの人で賑わっていた。
それぞれの展示に少し先の未来へ向かう気分を示すトレンドが発信されていた。

今回はその中からいくつか目に留まった出展をご紹介したいと思う。

■ 一つ目の紹介は、パナソニックの展示である。
3パートに分かれた展示のうち2つ目、京都の伝統工芸の跡継ぎたちが次代に向け
革新を進める集団“GO ON”とのコラボレーションによる展示が素晴らしかった。

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入口では木の桶を電熱であたため、やわらかな蒸気で空間を包む演出。
テーマは“Electronics Meets Crafts”。

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1本のご神木から作ったテーブルを日本から持ってきて展示テーブルに!
並んでいるのは職人の技で精巧に作られた茶筒をスピーカーにした作品。

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チタンを使い、金網の伝統技法で編み上げた香炉。
細い針金状のチタンを編み上げるのはかなりの技術が必要。

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白木の桶に銀の砂を入れ、その中でIHにより冷やしたり、人肌に温めたりする酒器。

■ 次に紹介するのは、MINIの展示。
効率の良い空間設計に定評あるコンパクトカーを手掛ける同社が、都市化に向かう社会において
人間がいかにサスティナブルに生きていくかというメッセージを昨年に続き提示。

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細長い螺旋階段を配した4階建ての生活空間。

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屋上庭園と雨水を集め濾過しながら生活用水として活用するシステム。

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ハンモックでいつでも快適にリラックスできる空間。

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自然の恵みを感じ、人の身体を構成する食べることへの意識の再集中。

■ 最後の紹介は、イタリア老舗家具メーカーPoltrona Frau meets FerrariによるFerrariのチェアー。
老舗インテリア家具メーカーであるPoltrona Frauは、高級スーパーカーFerrariの椅子を
手掛けており、その細部までこだわった技術の結晶とも言える椅子を展示。

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特別会場入口“Poltrona Frau meets Ferrari”。

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展示されていたFerrariの実車と椅子。

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4脚の椅子が展示され、1つは実際に座ることができた。
しっかりしたホールド感となめらかな肌触りが心地よい最上級の椅子であった。

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華奢なFerrariマークの型押しは、ブランドの自信の表れを感じた。

他にも多数素晴らしい展示があった。
今後また皆様に今回のミラノサローネについてお話しできる機会があればと思う。

写真&文責:
兵頭(トリニティ デザインリサーチャー)

2017年2月7日

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