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経産省も注力する「高度デザイン人材」の育成へ| 「高度デザイン人材ブリッジスクール powered by トリニティ」レポート

公開:2020年12月25日 更新:2020年12月25日

<目次>
■なぜ、企業内で「高度デザイン人材」の育成が必要なのか。
■デザイン人材としての経験値を理論と対話で深め→地方企業で実践するプログラム
■経営視点へのマインドセットも ~「一期生」の声から~
■次回開催について

なぜいま、企業内で「高度デザイン人材」の育成が必要なのか。

製品やサービス全体、ビジネスモデルまでをも「デザイン」の対象とする「高度デザイン」は、「広義のデザイン」とも呼ばれ、企業が変革を成し遂げるための必須要素として、大企業のみならず中堅企業や中小企業、自治体などにいたるまで広く認識されています。

 

日本国内でも、2018年に経済産業省と特許庁が「『デザイン経営』宣言」を提言し、プロダクトやグラフィックといったデザインの考え方を超え、企業経営に大きく関わる存在としてデザインを再定義しました。しかし、いわゆるこの「広義のデザイン」を行う能力(=高度デザイン)は、従来のデザイン業務を担っている人材の一部が、個人の努力や経験によって身につけた”暗黙知”のスキルに留まってしまっている、というのが日本の現状であり、翻って「高度デザイン人材」の育成は、企業の喫緊の課題となっています。

 

デザインコンサルティング会社のトリニティでは、「デザイン思考」「デザイン経営」を推進してきた知見や人的ネットワークを活用し、大手企業のインハウスデザイナー、デザイン組織所属の方を対象とした「高度デザイン人材」育成プログラムを開発。その第一期が、2020年10月からスタートしました。

 

 

■参加者データ
□平均年齢:50.6歳
□男女比:男性19名(68%):女性9名(32%)
□業種:自動車メーカー、家電メーカー、空間デザイン、住宅機器メーカー、医療人材関係 など
□満足度:大変満足29% 満足57% まあ満足 14%

デザイン人材としての経験値を理論と対話で深め、他企業で実践するプログラム

「ブリッジスクール」のカリキュラムは、新しい知識を一方的に学ぶというものではありません。参加者それぞれが持つデザイン人材としての視点や経験をさらに拡張し、発揮するために必要な+αなきっかけやマインドを、ユニークな経歴を持つ講師陣・参加者と共に気づきあい、学び取っていく自己学習型プログラムをベースとしました。さらに、ここでの学びを実際の地方企業に赴き受講生自らがファシリテーターとなり実践する「フィールドワーク」もこれまでにない取り組みとして挑戦しました。
ファシリテーションを体験した参加者からは「異なる会社のデザイナーと一緒に取り組むことで、自分のものの考え方や視点を再確認することができた」「相手の会社の社員の方々とどう関係性をつくっていくか、ということの重要性が理解できた」という感想を得ることができました。

 

■プログラム概要

【STEP1】

 

高度デザインブリッジスクール(オンライン)

講義+ワークショップ形式

第1日目
○講義:「地方での高度デザイン人材活動事例Ⅰ」
(講師)蓮見 孝 氏 / 筑波大学・札幌市立大学名誉教授
(内容)講師自らの体験・実例を通して、地域に入っていく際のポイントやマインドの持ち方等を学ぶ。

 

○ワークショップ:「デザイン思考習得講座」
(ファシリテーター)米山良明氏 /トリニティ株式会社 デザインリサーチャー
(内容)デザイナーの思考法を体系として学ぶことで、新たな気づきや人に伝える際のヒントを得る。

 

第2日目
○講義: 「コミュニティデザイン」
(講師)原 亮 氏 / エイチタス株式会社 代表取締役
(内容)「地域」ならではのコミュニティデザインに関する基本的な考え方を理解する。

 

第3日目
○講義:「地方での高度デザイン人材活動事例Ⅱ」
(講師)加藤 公敬氏 /公益財団法人日本デザイン振興会 常務理事
(内容)「デザイン」が時代と共に進化してきた流れを整理し、今とこれからの役割を理解する。

 

○ワークショップ:「ビジョンデザイン(経営デザインシート)」
(ファシリテーター)兵頭 武信氏 /トリニティ株式会社 デザインプロデューサー
(内容)「経営デザインシート」を活用し経営者やキーパーソンとビジョンを描き共有する方法を学ぶ。

 

第4日目
○講義:「ビジネスデザイン」
(講師)平野幸司氏 /株式会社idealShip代表取締役
(内容)事業アイデア以上に重要ともいえる「実現までの過程設計」について方法とポイントを学ぶ。

 

第5日目
○ワークショップ:「サービスデザイン/UXデザイン」
(ファシリテーター)北澤 順子 氏/Dia-Log Japan代表、愛知県立芸術大学非常勤講師
(内容)誰もまだ見えていない「未来」を描き、問いをたて、答えを共創する過程を体験する。

 

第6日目
○講義:「テクノロジー(テクノロジートレンド)」
(講師)兵頭 武信氏 /トリニティ株式会社 デザインプロデューサー
(内容)自らの専門分野以外のテクノロジートレンドを俯瞰し、未来を構想する素材とするコツを学ぶ。

 

第7日目
○ワークショップ:「ファシリテーション」
(ファシリテーター)原 亮 氏 / エイチタス株式会社 代表取締役
(内容)共創の具体的な手段としてワークショップを活用できるようファシリテーションスキルを学ぶ。

【STEP2】


地方企業での高度デザインプログラム(フィールドワーク)

参加者のうち4名が実際に企業に赴き、ファシリテーターとして企業の課題に取り組みました。

<フィールドワーク実施企業>
○埼玉県 入曽精密株式会社   世界トップクラスの切削技術を持つ企業
「企業価値創出ワークショップ」 ワークショップ実施 半日×4回
http://www.iriso-seimitsu.co.jp/

○千葉県 株式会社秋葉牧場   成田ゆめ牧場を運営する酪農事業会社

「新規事業創出のためのワークショップ」視察1日、ワークショップ実施2日
https://www.yumebokujo.com/

経営視点へのマインドセットも ~「一期生」の声から~

第一期修了生への事後アンケートでは、内容についての満足度について「大変満足」が29%、逆に「不満」「やや不満」と答えた方は見当たらず、「満足」「まあ満足」とあわせて100%という好結果を納めることができました。
自由回答でも、「これまでの自分のスキルを改めて見直すと同時に、自分自身への具体的な課題や新しい視点を得て、明日からの仕事にダイレクトに役立つスキル・マインドを学ぶことができた」という声が多数見受けられました。
来年度以降は、デザイナーのみならず幅広い層に向けて「ブリッジ」を促すスクールをめざしていく予定です。

 

・これまで企業内デザイナーとして養ってきた創造性を、ビジネスや社会全体の「創造」に活かしていきたいと、改めて痛感。(計測機器メーカー勤務)

 

・UIUX デザイナーやウェブディレクターとして働きアプリ開発の楽しさを経験しました。副業を通じて社会に役に立つデザインやサービスに貢献できたらと思っています。(金融会社勤務)

 

・ビジネスにおいてデザイン思考の重要性が高まっており知識習得したいと考えていました。社内ではリカレント教育を担当しており学んだことを社内にフィードバックしたい。(商社勤務)

 

・永続するデザインの視点を経営陣との相互理解のために役立てたいと思っています。(化粧品メーカー勤務)

 

・デザイン思考、UXデザイン、ビジネスデザイン、等を地方創生ソーシャルデザインにからめながら、実践経験のある先駆者の方のお話しを聞くことでオーバビューできたことが良かった。(自動車メーカー勤務)

 

・社内でデザイナーに求められる能力範囲が急に拡大してきており、受け手であるデザイナー側の能力が追いついておらず、数人の「できる人」にリクエストが集中してしまっています。「できる人」を増やしていかないと、デザイナー入れたけど思ったより良くなかったと周囲にがっかりされてしまったり、声がかからず経験を積めない人としょっちゅう呼ばれて知見が蓄積しまくる「できる人」との格差が広がったり、でさまざまな問題が深刻化することを心配しています。「できる人」を増やす上でとても効果的なプログラムだったと思います。(飲料メーカー勤務)

 

次回(第2期)開催について

次回開催は2021年を予定いたしております。

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本プログラムに関するお問い合わせは、
トリニティ株式会社内「高度デザインブリッジスクール powered by トリニティ」事務局まで
メールにてお問い合わせください。

 

担当 中森(トリニティ株式会社)
info@trinitydesign.jp

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