トリニティ株式会社

車のサプライヤーのデザイン組織を応援したい「SSD」本格始動!

公開:2016年10月25日 更新:2016年10月25日

B2Bビジネスにおいて「デザインの役割」は、日に日に重くなりつつある。
車業界における、カーメーカーへ製品を支給するサプライヤーという業種も然り。
従来は、彼等デザイン部は客先のカーメーカーからのリクエストに対応してくことがミッションであったが、昨今は、カーメーカーに対して、自社の技術力を見える化させ、その上でのB2B2Cのユーザーまでも意識した提案をして行かなければならない。
従来と「つかう筋肉が異なる」のだ。
そこで、このSSD活動がスタートした。2015年のことである。

系列を超えた「日本で初めて」のデザイン勉強会、SSD

SSDとはSuper Supplier by Design Activityの略。
デザインのチカラで、しかも系列を超えて「オールジャパン」で超強いサプライヤーになろう〜という熱い想いが込められている。

2年目の今年は、トヨタ系と日産系のサプライヤーが4社集まっての会となった。
概要は、日経デザインでも取り上げられているが、
2時間強にわたる「デザイントレンドのセミナー」を皮切りに半日のワークショップ。
ワークショップでは、トレンドを取り込みながら、4社のミックスのメンバーで
ユーザーターゲットから考えた「1台のクルマ」のデザインを皆で考えようというもの。

熱く、ハードな競合同士(!?)のワークショップの一日!

これによって参加者は、デザイントレンド情報の読み込みかた&取り込み方を学び、
他社との協創やチームビルディングを学び、そしてユーザーターゲットから最終の完成車を考えるシミュレーショションを体験できる。
一言でいうと、今までになかった体験をする。
朝の、参加者の緊張した面持ちと、終了後の(デザインを生業とする仲間としての)笑顔への変化。
この笑顔こそ、イノベーションの生むための、必須となるコンディション(?)。
彼等、彼女たちを見ていると、運営側の私たちも心から嬉しさがこみ上げる。

実は、この企画はトリニティが単独で思いついたわけではなく、
とあるクライアントのカーデザイナーとの会話がきっかけとなっている。

カーデザイナーである彼自身、クルマがサプライヤーに支えられていることも実感し
系列で守り合うことも今後は厳しいことを早くから知る。
そもそも、自社だけが得すべき〜という価値観ではなく、デザインの旗振りのもとに日本をどう強くしようか〜という発想の持ち主。
それこそ、イノベーティブなデザイナーである。
そんな彼との話の中で「サプライヤーがもっと主張することこそが、日本のカーインダストリーを強くすることだね」と話が合い、即、実行に移した次第。

従来の業界のルールや暗黙知は今、時に不要となる。
しかしそれに縛られることなく、ちょっとした気づきとアクションで「変革の種」を生むこともできる。
イノベーションが叫ばれ、デザイン思考や啓発セミナーが盛んであるが、
イノベーションこそ、日常のちょっとしたことに隠れていることも多い。

トリニティで云えば、新しい弊社の価値変革は、

日々の客先との会話の一片に〜ある。

 

(トリニティ湯浅)