トリニティ株式会社

パーパス コンサルティング|創造性を高め、変化に対応する柔軟な組織へ 「インナーブランディング手法を用いた自律型組織・パーパス経営への変革支援」

公開:2021年10月27日 更新:2021年10月27日

こんな方におすすめです

・ブランディング担当者
・経営企画
・組織改革担当者
・新規事業開発担当者
・戦略人事担当者

 

こんな課題に応えます

・パーパス経営をどう実践して行けばよいかわからない。
・パーパス策定をどのように進めていいかの知見が欲しい。
・インナーブランディングの推進の仕方がわからない。
・組織改革に取り組む必要があるが、どこから手を付けてよいか分からない。
・新規事業を創造する際に、チームビルディングがなかなかうまくいかない。

背景・企画意図:なぜいまインナーブランディングなのか?

管理型組織から、自律型組織へ

 

近年、ティール組織やホラクラシー組織など、「自律型組織」と呼ばれる新しい組織形態が注目を集めています
これは、組織を構成するメンバーが自身の業務を自分自身で意思決定して遂行できている状態を意味します。
それではなぜ、自律型組織であることが求められるのでしょうか?

伸び行く企業であるために、所属する個人が自律的に動き、
個人の力を最大限に発揮することが大切

❶意思決定・行動までのスピードをアップさせる

VUCAの時代において、変化に速やかに対応できることが大きな強みとなります。実行までのスピードをあげるには、トップダウンで意思決定を行うのではなく、現場の裁量で、所属するひとり一人の個人が判断・行動できる状態を創ることが大切です。

 

❷リモートワーク・テレワークで離れた空間でコミットメントを高める
さらに、コロナの状況でリモートワークが進み、コミュニケーションのスタイルも変わりました。過去には、メンバー同士が場を共有することで実現できていた、ビジョンやミッション、バリューの個々人の理解は、離散型の働き方の状況では格段に難しくなりました。それにより、いかに個人やチームで自己管理していけるか、指示待ちではなく主体的にタスクにかかわっていくか等、所属メンバー一人一人の働き方をどのようにしていくか~も大きな論点になっています。

 

❸働き甲斐のある組織になる
組織のメンバーが自らの行動の意味やゴールを理解し、腹落ちしている状態にあると、個人が自分自身の業務を自分で意思決定でき、リーダーはマイクロマネジメントをする必要がありません。また、本人も自分の意志で仕事をしていると感じることができるため、日々の仕事から働き甲斐を得ることができ、よりよい仕事の実現につながります。
企業の資産は「人」であることは間違いありません。人々が「働いて楽しい」と思えることは、人をつなぎとめる大きな求心力だといえます。

 

メンバーが行動指針に共感することが自律につながる
このように、それぞれのメンバーがビジョン、ミッション、そこから導かれる行動指針に共感し、行動に落とし込めている自律型の組織であることは、アクションのスピード、組織への帰属意識、日々の充実感というさまざまなメリットを生み出します。
つまり、個人の力を活かす組織であるかどうかが、組織の今後の命運を分けるとも考えられています。

個人の力を最大限発揮するには、「パーパス」を主軸に

しかし、単にトップダウンでビジョン、ミッション、行動指針を個々人に向けて発信しても、ひとり一人の心には届きにくいのが現実です。個人が能力を発揮できるには、個人が「自分にとって」真に納得のいく目標に向かうことが必要です。

 

そこで注目されているのが「パーパス経営」です。
「パーパス」とはビジョン、ミッション、行動指針の前提となるその組織の「存在意義/存在理由」であり、組織に所属する人材の「自己実現に向けた働く意義」と、「社会における組織の存在意義」の重なる部分から見出されます。
このパーパスをトップダウンだけでなく、個々人を起点としたボトムアップでも考えることが、これからの組織として必要だと考えられます。

個の総体としての「パーパス」を創るインナーブランディング手法

最近、経産省をはじめ広義のデザイン*の重要性がうたわれていますが、このインナーブランディングにも広義のデザインは大きく寄与しているといえます。インナーブランディングは、その字の通り、組織外ではなく組織内のメンバーに対しての活動であり、組織内のビジョン、ミッションの創出、行動指針の展開などを行うものです。このインナーブランディングの手法が、まさにいま必要とされている「パーパス」の創出に効果を発揮します。

 

インナーブランディングはメンバーと共に組織のミッションやビジョンを考え、創出して、それを行動に落とし込んでもらうスキームです。単なるトップダウン、ボトムアップの差異ではなく、そもそも「何をビジョンとするのか」「自分達は未来にむけてどうありたいか」をメンバーと本音でセッションし、またそれを可視化するというフェイズを内包します。このステップを踏むことで、メンバー自身の意識を反映させ、メンバー個人が「自分で作り上げた」と感じられる体験を共有し、納得感のある行動指針までを生成することができるのです。

このスキームのもう一つの大きな特徴として、「自分自身で未来を創る」というフェイズを含むことが挙げられます。
所属メンバーを動かすしかけとして、「行動を起こさないと大変なことになってしまう」という“脅迫”ともとれる動機づけが行われる場合もあります。しかし、こういった脅迫の下ではかえって個人が萎縮したり、会社や自分自身の将来に対する不安を募らせてしまうことも起こりえます。
一方、組織と共に自分が目指したい未来を創るというプロセスを経験することは、個人を勇気づけ、動きを加速させるまたとない動機づけになりえます。

 

「ひとを動かし」、「未来をよりよいものにする」ことがデザインのミッションです。
デザインの力は、人の想いや期待を拾いあげ、共創を促進し、それを見える形にしていくことに源泉があります。
そして何より、「未来に対して希望が持てる構想をつくりだすこと」もデザインの持つ力の一つです。
VUCAの時代において、デザインで積み重ねられてきた知見が、今ますます必要とされてきています。

*広義のデザイン:スタイリングやグラフィックなどの見た目の表現にとどまらず、なぜ、何のために何を創るのかまでをも含めた設計全般を意味する。

行動に転化するための“しかけ”も併せて実施することが、組織力アップ実現につながる
ただし、「パーパス」を創り、告知するだけではなかなかアクションにはつながりません。
パーパスのもとに、行動に移せるための「しかけの場」を用意しておくこともまた重要です。

トリニティの「インナーブランディングによる組織開発支援」 特徴

トリニティでのデザインコンサルティングでは、「個人」を深く掘り下げ、「未来」を展望し、「社会」と企業をつなぐためのそれぞれの手法を深化させてきました。このプログラムではこれまでに実地で積み重ねてきた知見をもとに、インナーブランディング手法を活用した組織開発支援を行っています。

特徴1  個人の隠れた動機や期待を言語化して、働くメンバー同士が互いを受け入れる土壌をつくる

パーパスを模索するにはまず、所属する個人ひとり一人の想いや隠れた動機や期待(インサイト)を丁寧に引き出す必要があります。なぜなら、パーパスは、あくまで自分自身の中から湧き出るワガママなまでの(主体的で独自の)想いが大切だからです。
トリニティのリサーチ活動では、インサイト調査、行動観察、エスノグラフィ調査などの各種の調査手法で「ひと」の隠された想いをつかみ、拾い上げた情報をシナリオ化し、真の課題を発見することで、製品開発やサービス開発に長年貢献してきました。
インナーブランディングでは、この調査ノウハウを活用し、ひとり一人のインサイトや想いを言語化し、それを再編して視覚化。これによりメンバーが自分や組織を俯瞰して再認識し(メタ認知)、自分達の現在の位置、そして解くべき課題を自ら発見することが出来ます。

特徴2  未来を洞察する為のトレンド情報で、メンバーの「ありたい未来」の幅を広げる
パーパス経営は、未来に向けて考えることが大切です。
社会環境も経営環境も今は著しく変化しており先も読み切れません。しかし、パーパスを考えるには、これから実現するであろう未来の可能性に対して、自分はどうかかわっていくのか、時には「どんな未来を創りたいか」、を問う必要があるからです。
トリニティでは、常に未来の洞察を行い、2000年からは業界を横断したトレンドレポートとして未来洞察情報を発行しています。このトレンドレポート(*)は、国内外のリサーチャーが、最新の製品やサービス、技術開発を定点観測し、その動向から社会の価値観変化の兆しを読み解き、将来に起こる変化を視覚的にまとめたものです。
未来へ目を向けたときには、現状に拘束されすぎない自由な発想も必要となります。自社の産業や所属する専門分野の外に、どんな可能性が広がっているかを想像し、模索する時に、社会の変化を短時間でとらえることのできる情報インプットは、有用な手立てになります。

「クロスオーバートレンドフォーキャスト」についての詳細はこちらから

https://trinitydesign.jp/2021/08/18/クロスオーバー2021社会価値観編/

特徴3  「経営デザインシート」で個人の動機と社会をつなぐ

経営デザインシートは、内閣府が作成した思考補助ツールであり、環境変化に耐え抜き持続的成長をするために自社の存在意義を意識したうえで、これまでを把握し、これからのありたい姿を考えるためのワークシートです。
個人個人の動機を起点としながら、長期的な視点で未来を構想し、社会に対してどのような価値を提供できるかまでをワークショップ形式で整理します。

プログラム詳細

プログラムは、パーパスを共に創り出すPhase1と、
パーパスをアクションに落とし込む場のしかけを創るPhase2に分かれます。

Phase 1  パーパスを考えるプログラム [300万(税抜)~]

このプログラムでは、STEP1で自らを理解し、STEP2で未来情報を入手し、未来を構想する力をつけた上で、STEP
3でワークシートを活用して参加者自身でパーパスを考えていきます。

STEP1 「意識の抽出調査」と可視化

所属メンバーの想いや潜在的な本音を引き出したうえで、それを分析し、組織の一人一人と組織全体の現在の状態を可視化します。これを再度プロジェクト参加者全員で共有することで、自分達を俯瞰してとらえ、且つ自分達を理解するという、メタ認知がなされます。それにより、内からの問いや未来への期待が顕在化されます。

 

実施内容
・全メンバー対象:潜在・顕在意識調査(定量調査) によるインサイト分析
・キーマン対象:デプスインタビューによる潜在意識・インサイト抽出(3名程度~)
・所属メンバーと組織の状態を可視化した調査レポートの作成
・調査レポートの報告および読み込みワークショップ(大切にしている組織の価値観、自組織の強み、独自の文化等)

STEP2  未来のトレンド(価値観、技術や商品・サービスの兆し)のインプット
パーパスを考えるには、これから出現するであろう未来の可能性に対して、「自分はどう関わっていくのか」、時には「どんな未来を創りたいか」、を自分自身に問うことが必要とされます。しかし、日々の業務に追われていると、自分のビジネス領域や生活環境以外の情報を入手しづらいのも事実です。
そこで、未来を考える手立てを増やす知見として、トリニティが20年にわたり定点観測しているトレンド分析レポートの最新版を共有し、参加者で読み込み(ダウンロード)を行います。

 

実施内容
・トレンドレポート(未来予測情報)のインプット(3時間)
・トレンドレポート読み込みワークショップ  (2時間)

STEP3  内閣府推奨「経営デザインシート」を用いた未来シナリオ創造ワーク
経営デザインシートは、従来のフォーキャストからではなく、未来にどうありたいかからバックキャストして、パーパスを考えることができる、内閣府が2018年に策定したワークシートです。STEP1、STEP2で獲得した情報を用いてワークシートに書き込んでいくことで、組織に所属するひとり一人の潜在意識と社会の価値観変化から、自社の向かうべき未来を設計し、組織が向かうべき未来を明確化することができます。

 

実施内容
・パーパス経営はじめ組織の在り方についてのレクチャー(1時間)
・経営デザインシートを用いたワークショップ(4時間)
・振りかえりレポート 納品

Phase 2  パーパスを起点としたインナーブランディング

Phase2では、Phase1で創出した「パーパス」案をより深化/伝播させる為に、組織の状況に合わせた施策&場づくりをサポートします。STEP4、5ののち、STEP6は御社の状況や向かうべき未来に合わせ、新規事業・製品・サービス開発、コミュニティ立ち上げサポートなど複数のオプションがあります。

STEP4  パーパス案の世界観 伝達素材(コピーライティング)の作成 [150万(税抜)~]

Phase1で考えられたパーパスの内容を、社員全員に理解してもらい、浸透させ、個人個人による深化につなげるための伝達素材として、言語伝達のプロフェッショナルであるコピーライターが言葉をブラッシュアップします。
これらは社内向けだけではなく、社内外発信に向けた素材としても活用できます。

 

実施内容
・パーパス(シナリオ)のコピーライティング

STEP5  ブラッシュアップ&社内展開に向けたディスカッション
Step4の成果をプロジェクトオーナーと共有し、意見交換を通じてパーパスをより深化させます。さらに、社内浸透を促進させる仕掛けの構築に向けてのディスカッション行い、次のアクションの企画を設計します。

 

実施内容
・社内共有会の実施とパーパスについての最終調整
・ネクストステップに向けてのディスカッション(意見交換)
・コピーライティングのブラッシュアップ(最終納品)

STEP6-A  パーパスに基づいた新規事業/製品/サービスの創造

トリニティのコンサルティング知見をもとに、パーパスに基づいた新規事業/製品/サービス開発の支援を行います。
有識者へのヒアリング、ユーザ調査、アイディア創造ワークショップ、市場リサーチなど様々な面でのサポートが可能です。
※詳細はお問い合わせください

STEP6-B  パーパスの組織浸透に向けたコミュニティの立ち上げサポート
御社の様々な組織の方々に対してパーパス案を提示し意見交換を促進させる為のコミュニティの立ち上げをサポート

※詳細はお問い合わせください

トリニティのインナーブランディング実績

トリニティは創業以来、「人」を起点としたデザインコンサルティングを行ってきました。
そこで培われた経験をベースに、様々なインナーブランディング案件(経営と現場をつなぐ組織のフィロソフィ構築やリクルート関連案件)を数多く手がけており、それら現場で培った知恵と工夫を十二分に入れ込んだ、プログラムを構築しています。

インナーブランディング実施実績 
・ソニー株式会社 「デザインフィロソフィー再定義プロジェクト」
・セイコーエプソン株式会社 「中長期EPSONデザインコンセプト策定プロジェクト」
・シンフォニアテクノロジー株式会社 「100年ブランド構築プロジェクト」
・株式会社東海理化 「EXPLORICA ブランディング探索プログラム」
・ヤマハ発動機 「ヤマハ クリエイティブ・ハッカソン(新卒採用プログラムとして展開)」

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