2018年11月30日(金)に、JIDA主催「新興国デザイン思考セミナー2018〜デザイン思考的観点からの体験共有〜 」のタイトルで研修発表会が開催されました。
場所は浜松町ビルディングのコミュニティラウンジ「ハマラボ!!!–浜松町研究所–」です。
次世代人材トレーニングプログラム「デザイン思考マラソン」プログラム概要
デザイン思考マラソンは、異なる業界から集まった若手人材たちが様々な専門性や価値観を持つチームとなって、「レポートだけでは得ることのできない、新興成長市場における深いインサイトの体得」と、「その成果を製品・サービスへと昇華するアイディエーション」に取り組む、約6ヶ月間のマルチクライアント型トレーニングプログラムです。
新興国2か国への1週間にわたる滞在中、その国の家庭にホームステイすることで、活きたエスノグラフィを体感し、視点を身につけることができる実践型のプログラムです。
公益社団法人日本インダストリアルデザイナー協会 理事 佐藤 敏明氏 インタビュー
日本で唯一のインダストリアルデザイナーの全国組織であるJIDAで理事を務める佐藤 敏明氏にインタビューさせていただきました。
デザイン思考マラソンの魅力、これからのデザインが果たす役割などをお話いただいています。
Q.デザイン思考マラソンの魅力は何だと思いますか?
【複数の立場の人と行動をともにすると既成概念をずらすことができる】
僕が興味があったのは、マルチクライアントプログラムという面で、いろいろな部分でヒントになると思いました。
一社で行くと、必ず目的があって、例えばランチを食べに行くにしても、その人、もしくはその人は行くところが決まっていて、例えばランチといえばラーメンなど。
それでも、複数の人でいけば、サンドイッチやカフェなど、それぞれ違う人がいて、たとえば仲間と一緒にご飯を食べながら話した方が仕事が進みやすくなるとか、デスクでおにぎりやサンドイッチを食べながら仕事をした方が早く終わるとか、そういう、他所の考えも実体験できると、自分の考えや自分たちの既成概念とかも気づいたりできるのではと思っています。
Q. デザイン思考はどのような職種の人に役立つでしょうか?
【サービスを構築するすべての人に】
デザインの意味が昔と違ってきていて、以前までならデザインといえばカタチとかカラーみたいな意味が強かったけど、現在はどういう風に暮らしの中からヒントをもらって、次のステージに上げていくのか、あるいは今日のインドやベトナムのように、産業の活性化や経済成長をしていく国の中で、単にプロダクトをデザインするのではなく、サービスをどのように構築していくのかというところがデザインの役割になって生きていて、デザイナーや商品企画の人が行くのもいいけど、教育関係の人や金融や警備・行政などいろいろな立場の人がこのプログラムに行くのはとても良いことだと思います。
発表の様子 新興国デザイン思考セミナー2018〜デザイン思考的観点からの体験共有〜
本イベントでは、「2018年度 新興国”デザイン思考マラソン”プログラム」に参加した各社のインハウスデザイナーたちの体験報告とJIDA会員を含む聴衆者参加によるミニ・ワークショップを実施。
聴講者からも、現地で実際に見て感じたことや、獲得したインサイトから商品・サービスをアイディエーションするまでの思考のプロセスなど、様々な質問が寄せられていました。
また、ミニ・ワークショップではプログラム参加者たちが体験したインサイトと、聴講者たちの知見を比較するディスカッションが行われました。
各業界を支えてきたデザイナーの聴講者と、最新の現地事情を体感してきたプログラム参加者たちの異なる視点を共有し、熱のこもったセッションとなり、盛況のうちにイベントを終えることができました。
トリニティコメント:
新しいサービスの開発には既成概念にとらわない複数の視点を持つことが重要。デザイナーだけではなく、事業企画やサービス開発など、新しいコト・モノを作り出すすべての人にとって「デザイン思考」が注目されています。
既成概念を払い、深い洞察を得る方法の取得のため、トリニティでは様々な職種・企業の方が同時に体験、ディスカッションできる場を提供しています。
これからの時代にますます必要とされる越境型人材をトリニティは創り出します。
12月13日(木)にはTrinityオフィスにて2019年度「デザイン思考マラソン 」の説明会が実施されます。
現在席に空きができましたので、ご興味のある方は12月12日(水)までに下記のフォームよりお問い合わせください。
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