トリニティ株式会社

Tech Trend Lab 2023 活動報告

Trinity

2023年

テクノロジーの進化と変化点を探り、未来における“人々の生活のありよう”を描くプロジェクト

Outline

概要と狙い

トリニティでは、2023年度に三菱重工業株式会社、三菱電機株式会社、日産自動車株式会社 総合研究所と協働で、テクノロジーの進化と変化点を探り、未来における“人々の生活のありよう”を描く共同プロジェクトを実施しました。

 

テクノロジーは“今まで”も、そして“これから”も人々の生活に大きな影響を与える存在です。その影響の大きさは、近年益々加速していることは明らかです。個々の技術革新は言うまでもなく、それらが横断して相互作用を起こすことで、私たちの日々の生活にも劇的な変化を及ぼしています。

 

“Tech Trend Lab“は、それらテクノロジーがもたらす生活者への影響、その背景あるテクノロジーの進化と変化点を、専門性やバックグラウンドの異なる、”異業種メンバーが共に考え、読み解くことで、未来の生活のありようを、自分たち自身で描き出すことを目指しています。

History

歴史と進化

2019年

三菱重工業 技術戦略推進室 先進デザインセンターからのお声掛けをきっかけに、テクノロジートレンドを異業種・複数企業の視点で分析しレポート化しながら、集合知を形成することを目的に“Tech Trend Reportプロジェクト(現Tech Trend Lab)がスタートしました。

2021年

私たちは、テクノロジートレンドレポートを協働でまとめながら、その先にある未来の生活への影響を考察するプロジェクトへと進化させました。

2022年

プロジェクト名称を現在の“Tech Trend Lab”に改め、テクノロジー起点で未来シナリオを構想する、共創の場へと進化させてきました。

これら進化の過程も、参加企業の皆さまと毎年協議しながらブラッシュアップを続けてきた成果の一つです。そしてなによりも、異業種企業が協働することの意義を高め、相互作用しながら、お互いの視野、視座を拡張させる場に発展したことが、“参加者自身の想像力を鍛える機会”にも繋がっています。

Approach

アプローチ

第一章:最新テックトレンド > テックトレンドを共有

現地取材を含む、各種テクノロジー展示会(CES、SXSW、MWC等)の最新動向と未来の生活への影響をトリニティで分析しレポート化。レポートを参加者全員で共有。

第二章:技術年表 > 技術年表の作成と個別技術の分析

第1章のレポートを元に、自分たちで掘り下げるべき、進展著しい特定領域/テーマを4社で協議し設定。テーマ決定後(本年度はスポーツテック)は、関連する技術動向を時系列で分析し年表化するとともに、個別の要素技術についての深堀を実施。

第三章:読み込みWS > これまでの情報を読みこみ、シナリオを描く

第2章テーマをもとに、未来シナリオ開発のための、具体的なテーマを4社で協議し設定(本年度は未来のスポーツジム)。参加メンバーがグループに分かれ、“未来のスポーツジム”のシナリオを描く。

第四章:未来シナリオの漫画化

第3章で作成した、“未来のスポーツジム”の最優秀シナリオを、漫画家とのコラボレーションにより漫画化を実施。

Output

各章においてのアウトプット

第一章:テックトレンドレポート

 

第二章:スポーツテックの技術年表と個別技術

 

第三章:未来のスポーツジムのシナリオ

 

第四章:未来スポーツジムの漫画

Comment

参加者からのコメント

・様々な領域に影響を与えることになるであろう技術の進展(e.g.データ、AI、Human Augumentation等)について、スポーツという特定の領域を限定して人への影響を検討することによって、抽象化/一般化された想像ではなく、具体的に/詳細に/鮮明に想像することができました。(日産自動車)

 

・普段リサーチしないような領域の技術情報と触れ合うことができたのがよかった。(三菱重工業)

 

・通常、このようなワークショップではテーマ設定が直近のものが多く、各企業の色が反映されてしまいがちですが、時間軸を未来にしたことで各企業間の機密的な制約にとらわれず、個人の創造性や洞察が発揮できる取り組みだと感じました。(三菱電機)

 

・対面でのワークショップもあり、他の企業の方と深くコミュニケーションを取れたのが良かった。(三菱重工業)

 

・異なる企業のメンバーで深い議論ができた点がよかったです。(三菱電機)

Outcome

成果

本プロジェクトのアウトカムは、参加企業あるいは個人によって、少しずつ異なるものかもしません。ただ、膨大な情報やデータが簡単に入手でき、AIが活用される現代の環境において、異業種メンバーから刺激を受けながら未来を考える機会は、“時代や技術を読み解き想像する力、人間や社会の欲求を洞察する力を高め・研ぎ澄ませること”につながりました。

 

そして、このような力こそが、新規事業創出、先行開発や技術開発の現場において、重要なアビリティになり得ると考えます。

Thoughts

担当者の感想

5年目を迎えた今年のTech Trend Labの活動は、業種の違いだけではなく、参加者の職種の多様性も増し、よい相乗効果を生みました。同じテーマの情報収集でもそれぞれ違った視点観点で進められたことで、情報の質が広がり、議論もいろいろな角度からお互いの見解をぶつけられたと感じます。

最後の2日間にわたる“2035年未来のスポーツジム”に関する未来シナリオ創造のワークショップも3チームに分かれて行いましたが、各チームの個性が光る内容になりました。

また今回初めてその未来シナリオの1つを漫画家とコラボレーションし漫画に仕立てましたが、その制作過程でもチームメンバーが関わりながら漫画化することで、自分たちのアイディアを俯瞰しながら、より鮮明にシナリオを構築できることに気づきました。

 

参加者が今回体験したことを自分達のチーム&組織に持ち帰り、日常業務の中に落としこむことで、ぜひ手ごたえのある成果につなげて頂きたいと思っています。

Application

“Tech Trend Lab 2024”に向けて

2024年1月のCES取材も既に実施済み、Tech Trend Lab 2024は2024年4月からスタートになります。

プロジェクトにご興味ある方は、ぜひご連絡ください。

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