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TIPS by Trinity : 課題は共有。でも、運命共同体じゃないからこそ意味がある『横のつながり』

公開:2026年2月13日 更新:2026年2月13日

産業構造の変化を受け、広がる「異業種交流」

近年、ビジネスの世界では「異業種交流会」が盛んに行われています。
業種や職種の異なる人々が、関心のあるテーマでつながり学び合う場です。

社会情勢や技術革新の影響により、産業構造が変化し多様化する中、一社の知見だけでは解決し切れない課題も増えてきました。

サステナビリティやAIといった、すべての企業に共通するテーマも浮かび上がっています。

こうした背景から異業種交流が活発化しているのは事実です。
しかし、それ以上に組織に所属する人たち自身が「外の刺激」を求めるようになったことが大きいのではないでしょうか。

今、多くの人々に求められているのは、「横のつながり」です。

「社外」だからこそ、意義がある横のつながり

横のつながりは、縦のつながりとは異なり、対等な関係性であることに意味があります。

企業によっては、社内の横断的な交流を目的に、企業内大学や同好会を設けるところも増えています。
しかし、同じ船に乗る仲間の間には、どうしても利害関係が生じてしまうものです。
大企業なら部署の壁があるとは言え、同じ会社である限り「運命共同体」であることに変わりはありません。

心理学者アルフレッド・アドラーは、幸福な対人関係の理想形として「共同体感覚」を提唱しました。
これは、家族や職場、地域などのコミュニティの中で「自分はその一員である」と感じられる感覚を指します。

一方で、同氏は「課題の分離」の重要性も説いています。
何やら難しく聞こえますが、要するに自分の問題と他人の問題を分けて考えるということです。
他人の問題に不必要に干渉しない。これが自然にできるのが、良い意味で “無責任でいられる” 社外の関係性です。

この「課題の分離」は主体性を重んじるアドラー心理学ならではの理論ですが、どうでしょう、
異業種交流のよさにも通じると思いませんか?
同じ課題を持ち意気投合しつつも、それを解決するのはあくまで各自。
運命共同体ではないからこそ愚痴もこぼせるし、客観的な意見が新たな気づきにもなる。
そんなちょうどよい距離感が「横のつながり」の醍醐味です。

ところで、昨年、NPO法人ライフリンクが絵本作家のヨシタケシンスケさんと共に制作した
「かくれてしまえばいいのです」というオンラインコンテンツをご存じでしょうか。

“むかんけいおばあちゃん” と “むかんけいロボ” が、つらい気持ちを抱えた人を優しく迎えるオンライン隠れ家。
この「むかんけい」というネーミング——秀逸です!

悩みを聞くし、助言もする。でも、解決まではしない。

このスタンスはまさに「課題の分離」。
異業種交流における横のつながりも、こうした “むかんけい” の距離感がポジティブに働いていると思われます。

トリニティでは、心理的安全性を確保した“ゆる〜い”つながりの場を提供

課題を分かち合い、意見交換はするけれど、責任までは共有しない。
そんな “ちょうどいい関係性” を育む場を、私たちトリニティ株式会社でも提供しています。

❶ 異業種合同勉強会「TOPICS」

2008年にスタートした「TOPICS」は、
日本のインハウスデザイン組織全体の視座を高めることを目的としたプログラムです。
様々な業種の方々が集い、半年間にわたって共通課題をテーマに合同勉強会を行っています。

メインワークショップの他にも課外活動を実施しておりまして、
今年は「若手デザイナー座談会」「新任リーダー座談会」を開催しました。
これからの時代を築く若手と組織の成長を担う新任リーダー。
共に期待と不安が入り混じる状況に置かれる同士が語り合い、
外の視点から自分や自社を客観的に見つめ直す貴重な機会となりました。

👉2026年度参加企業募集を開始しました!
《 プログラム構成 》
・経営と話そう!「社長へのラブレター」 3回(うちオンライン開催1回)
・AIでかわるポストマネジメント 3回(うちオンライン開催2回)
・スピンオフセッション
 ‐「若手座談会」(参加資格:20代~30代) 1回
 ‐「新任リーダー座談会」(参加資格:リーダー職1~3年目) 1回
実施期間は、2026年6月~2026年10月を予定しております。

❷ 高度デザイン人材育成スクール DXDキャンプ「Takibi会」

未来志向の共創プロジェクトを通じて“広義のデザイン”を学ぶDXDキャンプでは、
受講修了後もつながりを保つため、OBOGが集う「Takibi会」を開催しています。

2021年に開校して以降、同スクールは10期に及ぶ卒業生を輩出しました。
業界・業種・職種も様々です。つながりを同期生だけに留めていてはもったいない! そう考え、この会を企画しました。

この会の醍醐味は、何と言っても受講生が専門性や趣味を活かして自主企画する「部活動」にあります。
屋形船での座談会や地域のフィールドリサーチなど、楽しみながらつながりを深める企画が満載です。

👆 先日、オンライン開催したばかりのTakibi会の様子をレポートしました!
受講された方々が気軽に戻ってこれる場所として、毎年リアルとリモートの両方で開催しています。
年々増えていく新たなOBOGとの出会いは、何にも代えがたい貴重な体験。
つながりを持続させ、さらに広げながら、受講後も学び続ける。
それは、数ある社会人ビジネススクールの中でも、DXDキャンプが誇るオリジナルな特典です。

DXDキャンプの詳細は、👉こちら
第11期・2026年度サマーキャンプ(2026/5~2026/10)申込受付中!

❸ ゆる〜くつながる会

そして、2023年から続く「ゆる〜くつながる会」。
異業種の人と気軽につながれる、自由で温かな交流の場です。
会場は毎回、様々な企業のご厚意により提供いただいており、
普段はなかなか足を踏み入れられない素敵な空間を体験できるのも魅力の一つ。
各業界をリードする企業の方々によるリアルな講演は毎回好評で、
懇親会では、異業種コラボの芽が自然と生まれることもあります。

個人の感性を豊かにし、組織力も高める「外部との接続」の大切さ

横のつながりの大切さ、少しでも感じていただけたでしょうか。
実は、“人とのつながり方” そのものが、心の健康にも深く関わっていることがわかっています。

日立製作所フェローでハピネスプラネットCEOの矢野和男氏は、
著書『トリニティ組織』の中で興味深い研究を紹介しています。

よく話す相手2人が互いにもよく話す関係、つまり「三角形のつながり」があると、
精神的に良好な状態になる傾向が見られたそうです。

従業員を “会社の歯車” として扱う時代は終わり、今は、一人一人の感性や存在が尊重される時代へと変わりました。

組織に属しながらも、外部とつながり、横のつながり、そして “三角形のつながり” を増やすこと。
それが、個人と組織のウェルビーイングを高めるカギになるのではないでしょうか。

私たちトリニティも、そのお力添えができればと思っております。
どうぞお気軽にご相談ください!

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最後までお読みいただき、ありがとうございました!
文:トリニティ株式会社・篠﨑美絵

この記事をお読みになりご関心をお持ちの方へ。
不確実な時代においては、柔軟な発想力と、組織や領域を超えたつながりが新たな価値創出の鍵となります。
トリニティでは、業種・職種・立場を越えた人と人の出会いから学びや気づきが生まれる場づくりを通じて、
組織や個人の可能性を広げる取り組みを行っています。
ご興味のある企業・団体の方は、ぜひお問い合わせフォームよりご相談ください。

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