“トリニティ流 新規事業開発の考え方”
公開:2019年11月18日 更新:2019年11月18日
トリニティ株式会社 取締役 / デザインプロデューサーの山口です。
最近、新規事業開発の御相談を頂く事が増えてきています。
なぜ弊社のようなデザインコンサルティング会社にお声掛けを頂いたのか、
お客様に聞いてみると、マーケティングオリエンテッドな既存市場分析結果を基に
開発を進めた結果、想定範囲内且つレットオーシャンまっしぐらのアイデアしか出てこず、
行き詰ってしまったとのこと。
トリニティでも勿論新規事業開発をサポートさせて頂く際に、
既存市場等の外部要因の把握は重視しますが、
自社の強みやビジョン、担当者の意志等の内部要因も同様に重視すると共に、
現在ではなく未来に軸足を据えて進めていきます。
具体的には、
クライアント企業の保有技術や強みの棚卸を基に新規事業を開発すべきフィールドを検討し、
そのフィールドでクライアント企業だからこそ実現できる意義のある理想の未来(新規事業のゴール)を描き、
その未来を実現する為に、現状からどのような一歩を踏み出せばよいか(新規事業の戦略)を検討していきます。
また市場を構成しているのは、ファジーで有機的に変化する「ヒトの価値観」です。
更にこれだけ変化の激しい世の中においては、ヒトのインサイト(顕在化されていない
未来のウォンツや期待値)に響く、本質的な価値を踏まえた新規事業のみが長期的に
企業に利益をもたらします。
よって市場をロジカルに捉えるだけではなく、
その構成要素である「ヒトの価値観とその変化」を、個人の価値観にフォーカスしたミクロ観点と、
個人が総体として紡ぐ社会価値観にフォーカスしたマクロ観点の
両側面から、総合的に理解することを重視します。
最後に弊社の新規事業開発の起点となる考え方が端的に表現されている一文があったのでご紹介まで。
以前日経BP社の記事にも掲載されていたイタリアの著名デザイナーであるエットレ・ソットサスの言葉です。
「デザインはプレゼントを贈る行為に似ている。
贈る相手に”何が欲しいですか?”と聞いて、そのまま贈るのではつまらない。
相手をよく観察し、あるいは雑談しながら、潜在的に必要とするものや
欲しているものを推察して、手渡した時に”あ、こういうものが欲しかったんだ!”
と言わせるのが最高のプレゼントである。」
基本的ニーズは十二分に満たされている日本市場で新規事業を起こす際には、
このようなデザイナーの考え方の重要性も増してきている事を日々実感しています。
「ひと」にフォーカスし、こころに響く価値を創る
トリニティの新規事業推進 進行モデル
デザインコンサルティングのパイオニアであるトリニティは、これまでに日本を代表する大組織と共に、プロダクトやサービスのアイディアを作り、かたちにしてきました。
新規事業立ち上げにお困りのみなさまに、デザインのプロセスや手法を活用いただくためデザインコンサルティングの視点から新規事業を支援するプログラムを実施しています。
こんな人に
1.新規事業開発、新規サービス開発に力を入れたい
2.台頭する新興国など、海外市場にむけてグローバルなビジネスを伸ばしたい
3.部門横断的なチームワーク力を伸ばしたい
トリニティの新規事業支援に関するお問い合わせ
文責
山口崇
トリニティ株式会社 取締役 / デザインプロデューサー
Adaptive Insight Academy デザイン思考 講師
グラフィックデザインを学んだ後、
メーカーのデザイナー、ブランドコンサルティング会社の戦略プランナーを経て、
現在はトリニティ株式会社にてデザインコンサルティング、デザイン&イノベーション
ワークショップの企画・実施・ファシリテーションを行う。
アダプティブインサイトアカデミーデザイン思考講師も兼任。