トリニティ株式会社

福祉の現場にデザインで貢献できることとは!? ~第2回 福祉×デザイン”アイデアソン”セミナー報告~

公開:2014年7月16日 更新:2014年7月16日

去る7月2日(水)、トリニティ会議室にて第2回 福祉×デザイン”アイデアソン・セミナー”~福祉の現場を知り、アイデアソンで課題解決に挑戦しよう!~が開催されました。当日は業界の異なる5名の方にお集まり頂き、少人数制ならではの親密な空気感のもと、ご参加者同士の自己紹介・ご挨拶などの交流も盛り込みながら、3時間半にわたる濃密なセミナーとなりました。

ァシリテーションはソーシャル・ケア・デザイナー須藤順さん。

この「福祉×デザイン アイデアソン」セミナーは大きく2部構成。

前半は福祉の現場で働く人から、ありのままを報告してもらいます。

そして後半は、そのお話から得られた気付きやヒントを念頭に、ご参加者での個別ワーク・グループワークとなります。

この、福祉現場からの”報告”には、福祉領域を理解するトリニティの有識者ネットワーク「π型モニター」の中から毎回、素敵なゲストの方にご講演頂いております。
福祉×別領域でのクロス・オーバーな才能を持つ、ゲストの方々は毎回、福祉のイメージを良い意味で払拭してくれています。

今回、話題提供者としてご講演頂いたのは秋本可愛さん。
大学時代にSNSを通じて参加された起業サークル活動をもとに、認知症予防のためのフリーペーパー「孫心(まごころ)」を発行し、全国の学生フリーペーパーコンテストStudent Freepaper Forum 2011にて準グランプリを受賞。
卒業後は株式会社Join for Kaigoを起業。来る超高齢化社会に向けて、超高齢社会における次世代リーダーのコミュニティ「HEISEI KAIGO LEADERS」の運営をされていらっしゃいます。
まだ大学を卒業されて間もないにも関わらず、これからの社会に向ける真摯な眼差し・姿勢には参加者一同感嘆しきりでした。

今回、話題をご提供頂いた秋本可愛さん。

秋本さんには、若者が介護の現場に入っていった上での苦労・困難について、実際の事例をもとに語って頂きました。本人たちの熱意とは裏腹に、現場に定着するのはなかなか厳しい様子。それでもこの仕事を続けていきたい、という彼らの想いを代弁して頂きました。

 

そんな、福祉・介護に現場に対して「デザインでできること」が何かあるでしょうか?
ここからは一転、ワークショップに入っていきます。

 

“アイデアソン”という手法を用いて、福祉現場の問題解決に貢献できるような製品・サービスについて皆で意見を出しあい、デザインしていきます。

紙に一行ずつアイデアを書いて次々横に回していく「ブレインストーミング」。
時間設定はあえて厳しめ。追い詰められたほうがよい結果につながることも。

隣の人とペアになり、意見交換・気付きの共有。

各自、自分のアイデアを黙々とシートに書き出す。

お互いに採点し合い、優秀なアイデアは各自プレゼンする。

上位2案に絞り込んで、1案1グループでまとめていく。

ブラッシュアップしたアイデアは模造紙に。イラストなどもふんだんに用いて

最後はグループ発表!お疲れ様でした。

では、当日ご参加された方はどのように感じられたのでしょうか。
ご参加の方から、感想を頂きましたのでここにご紹介致します。

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セミナーに参加して

福祉の現場は離職者が多いと言われてますが、離職理由は必ずしも、介護職独特なものばかりではなくどの業種にも共通して言える問題点も多いと感じました。
福祉の現場の問題点を解決できれば、他の業種でも応用ができるかもしれません。

 

上司や同僚との関係性や介護者と利用者との関係など、いかに良質なコミュニケーションをとることができるか、また、良質なコミュニケーションを取る為に、デザインがどう役に立てるか、これからよくよく考えたいと思います。

 

アイディアソンという方法は初めてでしたが硬くなったアタマを、なんとか揉みほぐしてアイディアを搾り出す、ような感覚で、とても新鮮であり、おもしろかったです。
今後の仕事においても、活用していきたいと思います。
ありがとうございました。

 

輸送用機器メーカー デザイナー
佐藤 千代美

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次回は、9月上旬の開催を予定しています。
詳細が決まりましたらまたこちらで発表させて頂きますので、是非チェックしてみてください。

 

※本イベントは終了しております。