トリニティ株式会社

ニッポン in Vietnam

公開:2012年12月21日 更新:2012年12月21日

日系メーカーの応援団を自負するトリニティ。ここ数年、新興国プロジェクトが増えていることもあり、新興国へ行くと、自然と日本の製品・企業・文化がどのような存在感を持っているのか、気になってしまう。

 

一口に新興国と言っても当然のことながら日本の存在感も様々で、同じアジア圏でもお国が違えば日本のポジションも違ってくる。日本企業頑張っているなぁと嬉しくなることもあれば、お隣の国に押されている状況に歯噛みすることもある。

 

今年9月に初訪問したベトナムでは、嬉しくなることが多かったように思う。基本的に日本ブランドに対する信頼度は高く、街中では日本製品をよく見かけた。

 

今回は、ベトナムで見たニッポンをいくつか紹介したいと思う。

1. バイク

 

ベトナムはこの数年で自動車が急速に普及したようだが、まだまだバイク(スクーター)の利用率が高い。ホーチミンでパッケージデザインを手がけるデザイナーに聞いたところ、ベトナムにおけるバイクの別称は「ホンダ」だそうだ。つまり、バイクと言えばホンダ、というくらいにホンダのブランドが浸透しているという事。(複写機のことをある年代の人がゼロックスと呼ぶのと同じだな、と思った。)日本人である筆者に対するリップサービスであったかもしれないが、確かにホンダのスクーターは街中を沢山走っていた・・・ような気がする。

 

なぜ断言せずに「気がする」のかというと、お恥ずかしながら筆者の目には走っているスクーターのほとんどが同じようなデザインに見えてしまい、ブランドの識別ができなかったからである。一つ言い訳をさせてもらうと、スクーターそのものよりも乗っている人々の格好に気を取られてしまったからでもあるのだが、それについては別の記事に書きたいと思う。

 

ちなみに、現地で通訳をしてもらったベトナム国家大学の大学生、メジロさんが言うには、大抵の人は街中を走るバイクを見ておおよその車両価格まで分かってしまうそうで、バイクはある意味そのオーナーの経済力を表すアイコンでもあるようだ。そう言いながら当の本人は「私は分かりませんけど」と、のたまうのであったが。

交差点で信号待ちするバイクの群れ。一番手前はホンダのフューチャー。

マーケットにて。インドでも似た光景を見たが、どうやって出し入れするのだろうか。

2. 日本語

 

東南アジア等で散見される事であるが、日本ブランドのポジティブなイメージを利用して、商品パッケージや商品名に日本語を用いるケースがある。ベトナムでも日本語混じりのパッケージをよく見かけた。家電量販店では、FUJIYAMAなんていうブランドのコーナーがあったのだが、店員に聞いたら、中国企業のブランドだった。

スーパーで見つけた毛染めクリーム。これは日本語を取り入れたというよりは、日本語パッケージにベトナム語シールを貼っているだけ。

製品名ロゴがまんま日本語の洗剤。これくらい日本語を前面に押し出さないと日本製だと認識してもらえない?!

こちらは逆にローカライズされたパッケージデザイン。

百貨店のおもちゃ売場。玩具はアニメキャラとの関係性が強いためか、日系玩具メーカーが幅を利かせていた。

3. 家電売り場

 

筆者は海外出張へ行くとほぼ必ず家電売り場に入り、ブランドの勢力地図を確認するのだが、残念なことに筆者が訪れた国々では韓国・中国ブランドの勢いが目につくのがここ数年のトレンド。ベトナムはどうだろうかと思い、今回も家電量販店へ行ってみたが、まとまった売り場を確保しているブランドの数だけで言えば日系メーカーが一番だった。もちろんサムスンやLGの売り場は大きかったし、たまたまその店がそうだっただけかもしれないが、色々な日系メーカーが頑張っている様子が窺えて少し嬉しかった。

量販店の外にあった、大きな店内案内図。何売り場かだけが書いてある箇所と、ブランド名併記の箇所がある。

金属板に塗料を使って書かれたその案内図は既に色褪せ、実際とは異なる配置になっていたが、日本ブランドが沢山書いてあったので、「良し」としよう。

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