インドの混沌(カオス)と秩序(コスモス)
公開:2011年11月30日 更新:2011年11月30日
インドを一言で表すとしたら?
これだと決めるのは難しいが、最初に思いついたのは「混沌(カオス)」。
様々な人種、言語、宗教。人と動物。生と死。保守と革新。
あらゆるものが混然となってインドという国を形成しているように思う。
尤も、全てにおいて秩序が無いのかというとそうではない。
例えば道路の渋滞。ドライバーとライダーは車間を詰め、
我先にと鼻先を突っ込む。
何車線の道路を走っているのかよく判らない事もあり、
日本人の目には混沌以外の何物でもない。
その一方で、渋滞の中に身を置き観察していると、
一定の秩序・ルールがあるのかなとも感じる。
しばしば道を塞いでいる牛も、そういえば幹線道路では見たことがないような。
とはいえ、事故率は日本よりかなり高いと思うが…
日本人がこの中を運転するのは無謀
初めてのインド訪問(2008年)で、
大渋滞の洗礼を受けた後に下の写真の風景を見た時は、
インドの皆さんには失礼だが「やればできるじゃん」と思った。
ちと詰め過ぎでは…
日本人が整理整頓まできっちりやらないと気が済まない性分だとしたら、
インド人は「整頓まではやらないけど、最低限の整理はする」と
いったところだろうか。
心地よい「混沌と秩序のバランス」にはお国柄があって、
それがデザイン嗜好の一因をなしているのであろうか。
久しぶりにこの写真を見て、そんな事を考えた。
文責
小澤剛
トリニティ株式会社
左脳をフル活用し、トリニティメンバーをバックアップ。トリニティ・ストラテジー・インディア設立時の立役者。