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トレンドレポート
2017年4月12日

Salone 2017 現地速報

4月4日からはじまったミラノサローネは、会期が例年より約1週間早まり、
今年のこの1週間は晴天に恵まれ、過ごしやすい中開催された。

フィエラ本会場(国際家具見本市)もフォーリサローネ、サローネ見本市会場の外で行われている
インテリア家具メーカーやそれ以外の異業種企業も展示を行ういくつものエリアも、どちらも盛況で、
この時期のミラノは世界中からの多くの人で賑わっていた。
それぞれの展示に少し先の未来へ向かう気分を示すトレンドが発信されていた。

今回はその中からいくつか目に留まった出展をご紹介したいと思う。

■ 一つ目の紹介は、パナソニックの展示である。
3パートに分かれた展示のうち2つ目、京都の伝統工芸の跡継ぎたちが次代に向け
革新を進める集団“GO ON”とのコラボレーションによる展示が素晴らしかった。

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入口では木の桶を電熱であたため、やわらかな蒸気で空間を包む演出。
テーマは“Electronics Meets Crafts”。

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1本のご神木から作ったテーブルを日本から持ってきて展示テーブルに!
並んでいるのは職人の技で精巧に作られた茶筒をスピーカーにした作品。

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チタンを使い、金網の伝統技法で編み上げた香炉。
細い針金状のチタンを編み上げるのはかなりの技術が必要。

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白木の桶に銀の砂を入れ、その中でIHにより冷やしたり、人肌に温めたりする酒器。

■ 次に紹介するのは、MINIの展示。
効率の良い空間設計に定評あるコンパクトカーを手掛ける同社が、都市化に向かう社会において
人間がいかにサスティナブルに生きていくかというメッセージを昨年に続き提示。

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細長い螺旋階段を配した4階建ての生活空間。

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屋上庭園と雨水を集め濾過しながら生活用水として活用するシステム。

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ハンモックでいつでも快適にリラックスできる空間。

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自然の恵みを感じ、人の身体を構成する食べることへの意識の再集中。

■ 最後の紹介は、イタリア老舗家具メーカーPoltrona Frau meets FerrariによるFerrariのチェアー。
老舗インテリア家具メーカーであるPoltrona Frauは、高級スーパーカーFerrariの椅子を
手掛けており、その細部までこだわった技術の結晶とも言える椅子を展示。

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特別会場入口“Poltrona Frau meets Ferrari”。

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展示されていたFerrariの実車と椅子。

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4脚の椅子が展示され、1つは実際に座ることができた。
しっかりしたホールド感となめらかな肌触りが心地よい最上級の椅子であった。

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華奢なFerrariマークの型押しは、ブランドの自信の表れを感じた。

他にも多数素晴らしい展示があった。
今後また皆様に今回のミラノサローネについてお話しできる機会があればと思う。

写真&文責:
兵頭(トリニティ デザインリサーチャー)

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