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2017年7月12日

シリコンバレー“Google plex ”視察に見る“働き方の理想と現実”

前回の記事に続き、”視察に見る“働き方の理想と現実”を紹介したいと思う。

Googleでは、働く時間の長短は評価にまったく考慮されず、
いかに自身の携わっているプロジェクトにプラスの影響を与えられたかが評価指標の中心となっている。
したがって、勤務時間中であろうが、仕事の効率や自分のパフォーマンスを上げるためなら、
いつどこで何をしていても構わないというのが、Googleの社員全員に根差す思想なのである。
9時から18時が規定の働く時間となってはいるものの、コアタイムという考え方でもなく、
7時、8時から働くこともあれば、そうでないこともあり、8時間毎日働くということもない。
とはいえ、様々な人と関わり仕事するので、WEB会議なども多用されている。
中にはGoogleが提供する移動用バスの中でもPCやスマホでWEB会議を始める人もいるそうだ。

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またここでの働く姿勢として、上司から何か指示をするということはほとんど無いそうである。
何をすればチーム、あるいはプロジェクトに貢献できるかを個人が考え動く。
Googleの企業理念としてトップダウンではなく、ボトムアップでなければ、
革新的な創造は生み出されない、という考えが基本にある。
これもこのような働く姿勢に反映されているのであろう。

そしてマネージメント層は、自身の管理する人をパフォーマンスの観点で評価しなければならない。
評価はその結果がプロジェクトにプラスであったか、どのくらい貢献できたかで計られる。
もちろんマネージャーそれぞれによって視点や計り方にばらつきがでるので、
評価委員会が設置されており、常に監査され公平に評価できるシステムになっている。
この評価基準については本もでているので、そちらを読んでいただければと思うが、
GoogleからFacebookやTwittterなどさまざまなIT企業に出ていく人も多く、
Googleのこの人事制度は部分的にいろいろな企業に広がっているようである。

人事制度の話から次の話題に移るが、Google plexには毎週200人くらいの人が新しく入ってくる。
その新人向け研修プログラムが用意されており、必ず月曜日に入り、木曜日に卒業する研修をうける。
その卒業時には頭にプロペラがついたレインボーのキャップをかぶり、
卒業を祝福されるというのが、笑えるバカバカしい習わしであると言っていた。
毎週200人入ってきても、同じくらい辞めていく人もいるとの事で、総数は常に20,000人くらいに
均衡が保たれているそうである。

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つまり、これだけ理想的な環境、正当な評価制度が整っていても、
その自由を与えられている状況の維持には、
パフォーマンスを上げ続けなければならないという責任が大きくのしかかっているのである。
だからこそ人がどんどん入れ替わるのであろう。
ただしそれは人を歯車として使い捨てるという考え方ではない。
自由と責任のトレードオフの中で、
やりがいと生きがいを満たしながらハイパフォーマンスを発揮するという、働き方の理想的な姿がある。

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もう一つここシリコンバレーで働くことについて、話しておこう。
ここで生活し、働くという事の課題は、生活費の異常な高騰である。
シリコンバレー周辺、サンフランシスコ市内に住み、働くことは容易ではない。
家賃は跳ね上がり、たとえばフェニックスとシリコンバレーとでは、
同じ間取り、同じ広さの家でも20倍もの違いがあるらしい。
かたや800万円くらいの家が、同条件で1.6億円くらいするという。
そして、なんとシリコンバレーに住んでいる人は円換算で年収1200万円以下だと生活補助がでるらしい。
1200万というとそこそこ稼いでいる方と思うが、それでも生活できる水準ではないようだ。
多くの人は独身時代は比較的安いサンフランシスコ郊外に住み、子供ができたくらいで、シリコンバレー周辺に
引っ越す人が多い。これはシリコンバレー周辺の教育水準、学校の水準が高いからとのこと。
しかしそのプレッシャーは凄く、子供だけではなく、親にもプレッシャーが重くのしかかる。
プレッシャーに耐えきれず自殺する人の数も増えているようである。
そのような弊害もここにはあるようだ。

シリコンバレーの生活のリアルを垣間見るには、海外ドラマの『シリコンバレー』(日本ではHuluで配信中)が、
とてもよく描いており、“シリコンアバレーあるある”がたくさんすぎて、直視できない人も多数との事。
私もまだ見たことがないので、シリコンバレーの住民にそう言わしめるドラマは是非見てみたいと思った。

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最後に観光客もGoogle Plexには結構来ており、家族が案内している姿も多く見かけた。
グローバル企業でこのように恵まれた環境を家族に見せられるという、
社員にとってここで働くことの誇りを家族と共有できるというのが、素晴らしい企業だなぁと感じた。

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日本でも今、政府主導で「働き方改革」が進められている。
テレワークの推進や女性パワーの活用、残業の削減など、
どれももっともであるかもしれないが、本質ではないような気がする。
各企業が力を最大限発揮するには、やはり社員の力を最大化する他ない。
その中で企業とそこで働く人の関係性を考え、お互いが妥協ではなく、
お互いを信頼し、ともにHAPPYとなる関係作りが大切だと今回のGoogle視察を通し感じた。

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(文責&写真:兵頭)

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